症状・検査の理解
膝の裏にしこりがあります。ベーカー嚢腫でしょうか?
腫れの原因と検査・治療、急なふくらはぎの腫れについて説明します。
要点
- 新しく見つけた膝裏のしこりは診察で確認します。
- 症状と関節内の原因に応じて治療を選びます。
- 急なふくらはぎの痛みと腫れでは、嚢腫の破裂と血栓を区別する必要があります。
膝の裏に新しくしこりを見つけたら、診察を受けて確認しましょう。関節液がたまったベーカー嚢腫の可能性がありますが、場所や触った感じだけでは診断できません。膝の痛みや動かしやすさ、最近のけがも合わせて確認します。急にふくらはぎまで腫れた場合は、いつもと同じ嚢腫の症状とは分けて評価する必要があります。 診察では、症状が日常生活にどのように影響しているかも伝えてください。
膝裏の腫れで確認する三つの点
- 01
しこりの確認
診察し、必要に応じて超音波で確認します。
- 02
原因の評価
関節症や半月板など関節内の問題も調べます。
- 03
急な変化
ふくらはぎの急な痛みや腫れは当日中に評価します。
しこりの確認、膝関節内の原因の評価、急なふくらはぎの腫れの評価の三段階
関節液が膝の裏にたまることがあります
ベーカー嚢腫は、膝の裏に関節液がたまってできる袋です。関節では滑らかな動きのために少量の液体が作られます。関節症や半月板の問題で関節液が増えると、後方につながる通路を通って液体がたまることがあります。そのため、しこりだけでなく膝関節の状態も確認します。
大きさと症状には個人差があります。小さな嚢腫には症状がないこともありますが、大きいと膝の裏が張ったり、深く曲げると不快に感じたりします。歩いた後に目立つこともあります。膝の中の痛みと裏側の張りのうち、どちらが日常生活の妨げになっているか伝えてください。
新しいしこりは原因を確認します
診察では腫れの場所と形、膝の動き、関節内に水がたまっているかを調べます。運動量の変化、膝をひねった経験、関節症の治療歴も役立つ情報です。いつ見つけたか、大きさが変わるか、どの活動でつらいかをメモしておくと伝えやすくなります。
必要に応じて超音波で液体の袋かどうかを確認し、関節内の原因を詳しく調べるためにMRIを検討します。検査は診察で分かった問題に応じて選びます。膝の裏のしこりがすべてベーカー嚢腫とは限らないため、新しくできたしこりや変化する腫れは確認を受けましょう。
症状と関節内の原因を一緒に治療します
痛みが軽く動きに支障がなければ、経過を見ることがあります。腫れを繰り返し悪化させる活動を減らし、楽にできる動きは続けてみましょう。冷やす場合は布で包み、氷を直接皮膚に当てないようにします。脚を楽に上げて休むことが腫れの軽減に役立つ場合もあります。
症状が続く場合は、原因となる関節症などの治療、運動療法、必要に応じた注射や排液を相談します。液体を抜いて張りが減っても、関節液が増える原因が残っていると再びたまることがあります。嚢腫を取り除く手術は通常の最初の治療ではなく、痛みと機能、関節内の問題を考えて選びます。
急なふくらはぎの腫れは別に評価します
嚢腫が破れると液体がふくらはぎへ流れ、急に痛んだり腫れたりすることがあります。これは脚の静脈に血栓ができた場合と似ています。嚢腫があると分かっていても、ふくらはぎの痛みや腫れが急に現れたり強くなったりしたら、当日中に受診してください。嚢腫のせいと決めつけ、マッサージや温めることだけで待つのは避けましょう。
脚の痛みや腫れに加え、息苦しさや胸の痛みがある場合は救急診療が必要です。韓国では119に連絡してください。普段の膝裏の張りと脚全体の急な変化を区別することが大切です。急を要する原因を調べた後、嚢腫と膝関節の治療を続けます。その他の受診時期は下の注意症状の案内も確認してください。
よくある質問
しこりがあれば必ず液体を抜くのですか?
痛みや動きの制限が少なければ経過を見ることがあります。症状が続く場合に排液などを相談し、関節液が増えた原因も治療します。
大きな嚢腫は必ず手術しますか?
大きさだけでは決めません。痛み、膝の機能、関節内の問題を確認し、保存療法を先に選ぶことが多くあります。
嚢腫がありますが、ふくらはぎが急に腫れました。
当日中に受診してください。嚢腫の破裂と血栓は似た症状を起こします。息苦しさや胸の痛みもあれば救急受診が必要です。韓国では119に連絡してください。
根拠と参考資料
01早めに受診すべき症状
以下の症状は、それぞれ単独でも受診の目安になります。一つでも当てはまれば、該当する方法で受診してください。
救急外来・韓国では119番
- 突然の息切れや胸痛、強いふらつき、意識消失があれば、直ちに119番へ連絡してください。ふくらはぎの腫れがなくても待たないでください。
- 突然、脚に全く体重をかけられなくなった、けがの後に膝が急激に大きく腫れた・形が変わった場合は、すぐ救急外来を受診してください。けがをした側の足が冷たい・感覚が鈍い場合も、直ちに診察を受けてください。
- 熱をもって腫れた関節が強く痛み、高熱・悪寒、意識の変化、体重をかけられない状態がある場合は、救急外来を受診してください。
- 腰や脚の痛みがあり、新たに尿が出ない、排尿・排便をコントロールできない、会陰部や肛門周囲の感覚が鈍くなった場合は、直ちに救急外来を受診してください。両脚の筋力や感覚が著しく低下したり、急速に悪化した場合もすぐに診察を受けてください。
当日中に受診
- 関節が新たに熱をもって腫れる、突然強く痛む、膝が引っかかって伸ばせない場合は、当日中に受診してください。発熱がなくても関節感染は起こります。
- 片側のふくらはぎが新たに腫れる・痛む場合は、血栓の可能性について当日中に診察を受けてください。息切れや胸痛が出たら直ちに119番へ連絡してください。
- 成長期の子どもの強い膝痛や新たな跛行は、大腿骨頭すべり症など、股関節の病気が原因のことがあります。歩行や運動をやめ、当日中に受診してください。体重をかけられなければ直ちに救急外来へ行ってください。
- ランナーに新たな鼠径部痛が繰り返す、歩行時・夜間にも痛む、跛行がある場合は、走るのをやめて当日中に受診してください。大腿骨頸部疲労骨折の確認が必要です。診察までは痛む脚に体重をかけないでください。体重をかけられなければ救急外来へ行ってください。
外来を予約
- 上記の緊急症状がなくても、痛みが数週間続く、腫れを繰り返す、日常生活や運動の範囲が狭くなる場合は、外来で原因と治療計画を確認してください。