R.Du Hyun Ro整形外科と研究の話
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発表資料

ヒムチャン病院シンポジウム

セメントレス・ロボット支援TKA

ノ・ドゥヒョン · ソウル大学校病院整形外科

現代のセメントレスインプラントに関するエビデンスと限界を検討し、ロボットと機能的アライメントを用いた計画および手術手順、患者選択の原則を説明します。

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セメントレスTKAの再登場:設計と初期安定性

手術室で撮影した多孔性脛骨インプラントの骨接触面
多孔性脛骨インプラントの表面。生物学的固定には、材料・設計と初期安定性の両方が必要です。写真:ノ・ドゥヒョン。

セメント固定TKAは、長年にわたり信頼できる標準治療でした。それでも、より若く活動性の高い患者が増え、インプラントに求められる使用期間が長くなるにつれ、骨とインプラントが直接結合する生物学的固定の可能性を改めて検討するようになりました。本講演では、セメントレスという固定方法そのものよりも、どのような設計と手術条件のもとで良好な結果を得られるのかに焦点を当てました。

初期のセメントレスTKAの失敗には、不十分な多孔性コーティングと初期固定、脛骨コンポーネントの沈下、ポリエチレンのロック機構やメタルバック膝蓋骨コンポーネントの問題などが複合的に関与していました。現代の高多孔性金属と3Dプリンティングによる設計は、これらの弱点を改善する方向に発展してきました。しかし、骨が侵入する表面があっても、最初から安定した骨接触と圧入固定が確保されなければ、生物学的固定の成功は困難です。

レジストリデータは、設計・患者群・評価項目を併せて検討する必要があります

NamらのAJRR解析では、65歳以上の初回TKAについて、3Dプリンティングによるセメントレス脛骨コンポーネント28,631例、その他のセメントレスコンポーネント7,577例、セメント固定コンポーネント550,133例を比較しました。患者時間を分母とする年間再置換発生率は、それぞれ0.31%、0.40%、0.34%でした。特定の現代的設計における良好な中期成績を示していますが、レジストリデータによる観察比較であるため、すべてのセメントレスインプラントが優れているという結論に拡大することはできません。

一方、Mohammadらによる英国などのNational Joint Registryデータを用いた傾向スコアマッチング研究では、計44,954膝を比較し、再置換を評価項目とした10年生存率は、セメント固定群96.0%、セメントレス群95.5%でした。両群とも高い生存率を示しましたが、セメントレス群の再置換リスクはわずかに高くなりました。したがって、レジストリデータを読む際は、設計の世代、患者選択、追跡期間に加え、再置換・再手術・無菌性のゆるみのうち何を評価したのかを区別する必要があります。

ロボットと機能的アライメント:計画を精密に実現するための道具

大腿骨および脛骨のインプラント位置・回旋・切除量を確認するStrykerの計画画面
ロボット手術のインプラント計画画面です。表示された角度と切除量は個別の計画例であり、普遍的な目標値ではありません。画面:Stryker。提供:ノ・ドゥヒョン。

セメントレス固定では、骨切り面の適合性と初期安定性が特に重要です。ロボットプラットフォームは、骨切り前にインプラントのサイズと位置、回旋、後方傾斜、切除量を確認し、術中のギャップ情報を計画に反映するうえで役立ちます。私は、ロボットの価値を装置自体ではなく、計画と実際の手術とのずれを確認し、縮小する過程に見いだしています。

機能的アライメントは、患者本来のアライメントと関節ライン、軟部組織の特性を考慮しながら、可動域全体にわたる安定性を追求します。骨切除量とインプラント位置を調整し、不要な軟部組織リリースを減らすことが目標です。セメントレス固定との組み合わせは、骨接触と荷重伝達を併せて考慮できる点で魅力的ですが、機能的アライメントやCR設計がすべての患者の長期生存率を高めるとは断定しません。

手術手順:トラッキング装置、骨登録、ギャップ評価と挿入

手術用ドレープで覆われた膝に、骨ピンと光学式トラッキングアレイを設置する手術場面
骨ピンとトラッキングアレイを設置する段階です。登録と骨切りの基準となるトラッキング装置を安定して固定します。写真:ノ・ドゥヒョン。
プローブを大腿骨表面に当てて骨登録を行う手術場面
プローブで骨表面を登録し、計画と実際の解剖が一致していることを確認します。登録の確認を終えてから、次の段階へ進みます。写真:ノ・ドゥヒョン。
挿入器具を用いて人工膝関節コンポーネントを着座させる手術場面
脛骨・大腿骨インプラントを挿入する段階です。計画した位置に加え、実際の骨とインプラントが安定して接触していることを確認します。写真:ノ・ドゥヒョン。

私は、まず計画を確認してから通常のアプローチで手術を開始し、骨ピンとトラッキングアレイを設置します。続いて骨表面を登録し、その結果を確認して、仮想計画が実際の解剖と一致しているかを点検します。この段階は、その後の骨切りとインプラント位置の判断基準となるため、登録を終えたという事実よりも、登録が正確であることを確認する過程が重要です。

骨棘を除去した後、初期ギャップを測定し、骨切りとバランスを調整します。脛骨・大腿骨コンポーネントを挿入する際は、画面上の計画だけでなく、実際の骨切り面とインプラントの接触、着座状態、初期安定性を確認します。硬化した骨と脆弱な骨では異なる問題が生じうるため、術中の骨の状態も評価しながら固定方法を判断します。

患者選択と長期追跡が最終判断の中心です

若く活動性の高い患者、男性、BMIの高い患者では、セメントレス固定の利点を示唆する報告があります。しかし、年齢・性別・BMIのいずれか一つの指標だけで固定方法を決定することはありません。骨質、変形、術中に確保できる初期固定、インプラント設計、患者の活動目標を併せて検討する必要があります。骨粗鬆症や不十分な圧入固定が懸念される場合には、セメント固定の利点も慎重に考慮します。

ロボットの精度と臨床的生存率は、別々に評価すべき対象です。KirchnerらのAJRR後ろ向き研究では、65歳以上の変形性関節症患者におけるセメントレスTKA9,220例を解析しましたが、ロボットの使用が2年以内の再置換を減らすというエビデンスは確認できませんでした。現代のセメントレスTKAの短期・中期成績は有望ですが、長期データのさらなる蓄積が必要です。私は、初期固定の質を高める手術と継続的な追跡の両方を重視しています。

関連論文

  1. Namら、2023年:3Dプリンティングによるセメントレス脛骨コンポーネントのAJRR中期成績
  2. Mohammadら、2021年:セメント固定・セメントレスTKAのNational Joint Registryデータによるマッチング比較
  3. Kirchnerら、2025年:セメントレスTKAにおけるロボット使用と2年以内の再置換
  4. Oussedikら、2020年:TKAアライメントと機能的アライメントの概念
  5. AJRR 2025年年次報告書
  6. AOANJRR 2025年年次報告書